口呼吸と歯並びの関係性
口呼吸の習慣が長く続くと、歯並びに深刻な悪影響を及ぼします。
口を開けて呼吸をすると舌が下に落ち(低位舌)、舌が歯を内側から押し出すため、歯並びの乱れや奥歯の噛み合わせの異常につながります。さらに、口呼吸は気道を狭くし、いびきをかきやすくなる原因にもなります。
お子さまの口腔の健康と美しい歯並びのために、正しい呼吸習慣を身につけることが極めて重要です。
お子さまに当てはまるものはありませんか?
- 寝るときに口が開いている
- テレビやゲーム中に口がポカンと開いている
- 鼻が頻繁に詰まっている
- 姿勢が悪くなる(猫背など)
- 口内炎がよくできる、唇が乾燥しやすい
- 朝起きると喉が乾燥して不快感がある
- 扁桃腺やアデノイドが腫れることがある
- 寝るときにいびきや歯ぎしり、食いしばりをする
- 食事中にペチャクチャと音がする
- 口臭が気になる
口呼吸が及ぼす影響
口呼吸は、単なる癖ではありません。習慣化すると、歯並びだけでなく、お子さまの全身の健康と成長に大きな悪影響を与えることが分かっています。
歯並びの悪化
口が開いた状態が続くと舌が下がり、上顎の適切な成長が妨げられます。その結果、唇や頬の筋肉のバランスが崩れ、出っ歯(上顎前突)やデコボコの歯並び(叢生)など、歯並びが乱れるリスクが高まります。
むし歯・歯周病・口臭のリスク増大
口内が乾燥し、唾液の自浄作用が十分に機能しなくなります。これにより、細菌が繁殖しやすい環境が作られ、むし歯や歯周病のリスクが高まります。また、歯並びが悪化することで汚れがたまり、口臭の原因にもなります。
感染症にかかりやすくなる
鼻呼吸では、鼻粘膜が空気中の細菌やウイルスをろ過する「フィルター」の役割を果たします。しかし、口呼吸ではこのフィルターを通さずに有害物質を直接吸い込むため、風邪やインフルエンザなどの感染症にかかりやすくなります。
睡眠障害(いびき・無呼吸)の原因
睡眠中も口呼吸をしていると、舌が喉の奥に下がり、気道を狭くします。これにより、いびきや、呼吸が何度も止まる睡眠時無呼吸症候群のリスクが高まります。
集中力・注意力の低下
睡眠障害によって酸素供給が不十分になり、正常な睡眠が得られません。その結果、夜尿症などの問題が生じるほか、日中の集中力や注意力の低下につながる可能性があります。
顔の成長への影響
口呼吸は顔の筋肉と骨格の発育にも影響を及ぼし、顔立ちにも影響を与えることがあります。
口呼吸になる原因
口呼吸は一つの原因で起こるわけではありません。口腔周辺の機能、骨格、病気、生活習慣など、様々な要因が複雑に絡み合って習慣化します。
口腔周辺の筋肉の衰えと機能不全
口輪筋(唇の筋肉)の衰え:口の開閉に関わる筋肉が弱いと、口元が緩み、口をきちんと閉じられず、口呼吸が生じやすくなります。
- 舌筋の衰え(低位舌)
舌を上あごに密着させておく舌筋が弱いと、舌が下がり、口が閉じにくくなる原因となります。
顎の骨格と歯並びの問題
- 歯並び・顎の発達の問題
口呼吸が歯並びを悪化させるだけでなく、元々の骨格も原因となります。特に「出っ歯(上顎前突)」や上顎が狭いと、口が閉じにくく、舌が適切な位置に収まらないため、口呼吸になりがちです。
病気や身体的な要因
- 鼻づまり
風邪やアレルギー性鼻炎による慢性的な鼻づまりは、一時的に口呼吸を引き起こし、そのまま習慣化する大きなきっかけとなります。原因となる疾患の耳鼻咽喉科での治療が重要です。
- 扁桃肥大
喉の奥にある扁桃腺が大きいと、鼻から空気を吸い込むのが物理的に難しくなり、口呼吸の原因となります。
姿勢と乳幼児期の習慣
- 悪い姿勢(猫背)
猫背になると肺への空気の通り道が狭くなり、浅く小刻みな口呼吸になり、顎を突き出した姿勢が習慣化しやすくなります。
- 口唇閉鎖力の弱さ
乳児期に母乳やミルクを吸う際、また離乳食期に唇をうまく使えなかったことが原因で、唇を閉じる力(口唇閉鎖力)が弱くなり、口呼吸につながる場合があります。
改善方法
口呼吸の改善には、口腔筋機能療法(MFT)が非常に有効です。
MFTでは、舌先を正しい位置に保持して飲み込む練習など、段階的なトレーニングを通じて、舌の位置や口周りの筋肉の機能を正します。
山口県宇部市のもうり歯科クリニックでは、このMFTを、マウスピース型の口腔筋機能トレーナーである「マイオブレイス」と併用して行います。装置とトレーニングの相乗効果で、正しい呼吸習慣の獲得をサポートします。